マナー&プロトコール ミニ辞典

日本マナー・プロトコール協会が正しいマナー&プロトコールの知識をお伝えします。

ビジネスマナー 訪問の基本!

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取引先を訪問する際にマナーを心得ていないと、企業イメージを損なうだけでなく、取引を中止される事にもなりかねません。特にビジネスマナーは、仕事をする上での社会人常識です。今回は、取引先を訪問する際に心得ておくべきマナーをご紹介します。

 ■アポイントを必ず取る

相手の会社に訪問する際は、必ずアポイントを取りましょう。アポイントの取り方は、電話やメールなどが一般的。訪問の目的と人数、所要時間を伝え、日時は相手の都合を優先させます。訪問する人の肩書きなども伝える事で、訪問先も誰が対応するのか準備ができます。

近くに来たからと、突然行くのはマナー違反。そんな場合でも事前に電話を入れ、アポイントを取ってからにしましょう。

■約束の5分前に訪問する

時間にルーズな人は信頼されません。従って遅刻はあってはならない事です。不測の事態も考えて、余裕をもって行動をしましょう。しかし、早く着いたからといって、自分の都合で約束の時間よりずいぶん前に行くのは失礼です。受付には約束の5分前位に着くようにしましょう。

■遅れる時は必ず連絡を入れる

事故や交通渋滞に巻き込まれたら、その時点で先方に「何分くらい遅れそう」という連絡を入れます。その場合は、お詫びの言葉を添えて電話をするのが基本です。相手が席を外していたら伝言でもかまいません。メールは相手がすぐに確認できるかわからないので、電話が望ましいでしょう。

■訪問先に入る前にコートを脱ぐ

訪問する際は、相手の敷地内やビルに入る前にコートを脱ぐようにします。これは外のチリやホコリを持ち込まないための配慮です。その為、コートは内側に折りたたみ、裏地を表にして腕にかけます。コート以外のマフラーや手袋も外します。

■応接室に通されたら、下座に座って待つ

会議室や応接室に通された場合、基本は末席で待ちますが、案内係が上席を示して「こちらにお掛けになってお待ちください」と言われたら、その好意を受けて“上席の下座側”に座って相手を待ちます。「上席」とは椅子の席を指し、下座側とは出入口に近い側の方という事です。

コートは、椅子の背にかけるか、空いている椅子の上にきちんと畳んで置きましょう。ビジネスバッグは自分の下座側の床に直接置くのが基本。ソファや椅子の上に置くのはやめましょう。

 ■手土産は紙袋から出して渡す

持参した手土産は、床に置いてはいけません。手土産は挨拶の直後に渡しますが、お礼などの改まった場合は、紙袋から出して正面を相手に向け、両手で差し出します。紙袋はゴミになるので基本はたたんで自分で持ち帰りますが、相手から「こちらで処分しましょうか?」と言われたらお願いしてもかまいません。

「スタッフの皆様で召し上がってください」のような気軽な手土産の場合は、袋に入れたまま渡してもかまいません。その場合は「袋のままで恐縮です」と、一言添えると良いでしょう。

■相手が入室したらすぐ立って挨拶する

相手の方が入室したらすぐ立ち上がります。“立つ”という行為は、相手に敬意を表す事なので、いつまでも座っているのはビジネスマンとして失格です。立ち上がったら、相手より先に自分から挨拶すると好印象です。着席は相手から「どうぞおかけください」と勧められてからにしましょう。

■退室の仕方

約束の時間の10分前くらいになったら、訪問した側から話を切り上げるのが基本です。退出する際は、立ち上がってお礼を述べます。忘れ物がないかも確認します。

相手が見送ってくれる時は、見送りを一度は辞退するのがマナーですが、かといって固辞するのも相手の気持ちを無にするので失礼です。その場の状況に応じて対応しましょう。

コートは玄関を出でから着るのが基本ですが、室内であっても相手から勧められたら着用しても構いません。

相手のビルを出るまでが「訪問」です。気を抜かずに最後までスマートな振る舞いを心がけましょう。

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