マナー&プロトコール ミニ辞典

日本マナー・プロトコール協会が正しいマナー&プロトコールの知識をお伝えします。

ちょっとした心得で料理を美しくいただく!(和食篇)

 

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改まった和食店での会食は、洋食以上に緊張するのではないでしょうか?

そんな時にちょっとした作法を心得ていれば、 あなたの食べ方はぐっと美しく見えます。具体的なポイントをいくつかご紹介しましょう。

■「箸置き」がない時

改まった店では箸置きが用意されていますが、「折敷」や「半月盆」がテーブルの上に置かれていて箸置きがない場合は、その左縁に箸先を出して箸を置きます。箸に口を付けるのは「箸先五分(約1.5㎝)、長くて一寸(約3㎝)」と言われているように、箸先を汚さない方が良いと言われています。

また居酒屋などカジュアルな店では、箸置きが出されないので箸袋で箸置きを作るか、小皿の縁に箸をかけておいても良いでしょう。

■食べ終えたお椀の蓋は、ずらさない!重ねない!

お椀が蓋付きの時は、目上の方が蓋を取ってから自分の蓋を取る様にしましょう。蓋は左手を添えて蓋を裏返し、お椀が右にあれば右側に、左にあれば左側に置きます。

箸とお椀を一緒に持つときは、下記のイラストのようにします。

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 <『マナー&プロトコールの基礎知識』76ページより抜粋>

汁を吸う時は箸を持ったままでもかまいませんが、いったん箸を置いて、両手でお椀を持っていただいた方が見た目も美しいでしょう。

刺身は、醤油の小皿を持ってもよい。

刺身は手前から味の淡白な白身魚、中程に貝、そして奥に脂がのった鮪などが盛り付けられています。したがってお刺身をいただく時は、盛り付けを崩さないように、左手前→右手前→中央→奥の順にいただいていきます。その方がそれぞれの魚の味も引き立ちます。

刺身に添えてあるツマ(穂じそや蓼)は好みで、山葵は刺身にのせてから醤油をつけていただくと味が引き立ちます。この時、醤油が垂れないように小皿は手に持ち、口元に近づけるようにすると良いでしょう。

時々、料理を手で受ける「手皿」が見受けられます。

これを上品だと誤解している方もいますが、「手皿」は不作法と言われています。その理由は、本来は懐紙(懐に入れて携帯する小ぶりの和紙)を手の上に広げて受けるのが作法だったからです。

和食は基本的に器を手に持っていただくのがマナーなので、手の平ではなく小皿で受けるようにしましょう。

別の機会に「フレンチ篇」「立食パーティー篇」もご紹介いたします。

 

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