親戚や友人の結婚が決まって「結婚祝い」を贈りたいと思う時、何をどのように贈ろうかとあれこれ迷うことがあります。一口に「結婚祝い」と言っても、相手との関係、挙式・披露宴に招待され「出席する場合」、「しない場合」、「披露宴に招待されていない場合」など、状況により対応は異なります。
今回は結婚祝いの贈り方の基本的なマナーを、ケース別に確認してみましょう。
■挙式、披露宴に出席する場合
結婚祝いは、式の当日に現金で贈るのが最近では一般的です。ご祝儀の金額については、身内、友人、同僚、部下といった相手との関係によって変わります。さらに披露宴の会場、規模なども考慮して決めると良いでしょう。
<結婚祝いの相場『「最新版」さすが!と言わせる大人のマナー講座』261ページより抜粋>
※お祝い金は、お付き合いの度合いや諸事情によって変わるので、あくまでも目安としてください。
■結婚式、披露宴に出席できない場合
招待状をいただいたのに事情があって出られない場合は、返信ハガキを出した後に、ご祝儀やお祝いの品を、欠席のメッセージを添えて自宅に贈ります。宛名は、新郎新婦の連名か、お付き合いのある方宛にします。その場合の予算は、「お祝い」が主なので、披露宴で出される食事の金額を差し引いた程度でよいでしょう。
披露宴の当日は祝電を送り、「お祝い」の気持ちを伝えましょう。文中では「恵子さんおめでとうございます・・」のように名前を使うと良いでしょう。祝電は前日までに会場に届くように手配します。
■入籍だけの場合や披露宴に招待されていない場合
最近は、披露宴をせずに入籍だけをするケースも増えています。相手との関係にもよりますが、結婚の報告を受けた時点でお祝いをしたい気持ちがあれば、ご祝儀やお祝いの品を贈るか、あるいは二人を食事に招くなどすると良いかもしれません。ご祝儀は、相手の負担にならない程度の額にします。披露宴に招待されていない場合も同様です。
■会費制の場合
会費制の披露宴の場合は、会費にお祝いが含まれていると考え、基本的にそれ以上を差し上げる必要はありません。
ただし、相手との関係によって会費以上の事をしたいのであれば、会費にプラスしてお祝いの気持ちを包んだり、お祝いの品を差し上げてもよいでしょう。その場合は、披露宴当日ではなく事前に届けるか、後日、落ち着いた頃に渡すようにしましょう。会費は、受付で財布から直接出してもかまいませんが、お釣りのないように事前に用意し、お札はできれば新券の方が良いでしょう。
■結婚祝いに品物を贈ってもよいか?
現金を贈ることが一般的になっています。しかし、記念になる物を考えて贈ることは、けっして失礼ではなく、本来の結婚祝いの形とも言えます。
ただし、贈る側があげたい品物でなく「相手に喜ばれる品物」を選ぶことが基本です。いくら高価でも、好みでない物をもらうのは嬉しくありません。相手に希望を聞くと良いでしょう。友人数人と一緒に品物を贈れば、選択肢も広がるし、思い出になる品物を贈ることができるのでおすすめです。参考までに、品物選びのポイントをいくつかあげてみます。
お祝いの品物を披露宴会場に持参するのはマナー違反です。
かつては挙式前のお日柄の良い日の午前中に、新郎か新婦の家に持参するのが正式でしたが、挙式の準備で忙しい相手に配慮し、最近では宅配便などで贈ることが多くなっています。お祝いの品は、結婚式の10日前までに先方に届くように手配します。その時、必ずメッセージを添えましょう。
結婚式は人生最大のお祝いです。どのような場合であっても、二人の門出を心から喜び、これからの幸せを願う気持ちがしっかり伝わるようにしましょう。
今回の記事はいかがでしたか?よかったら読者登録をお願いいたします。
毎週火曜日にマナー&プロトコールに関する記事を発信しています。次回をお楽しみに!