マナー&プロトコール ミニ辞典

日本マナー・プロトコール協会が正しいマナー&プロトコールの知識をお伝えします。

外国人への贈り物

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贈り物は、相手を大切に思う心を“形”にして表すことです。

日本人は、冠婚葬祭や季節の贈答(お中元・お歳暮)、御礼やお詫びなど、事あるごとに贈り物をする習慣があります。しかし、習慣は国や民族によって異なるので、軽率な贈り方は誤解のもとになるので注意が必要です。

外国人ははっきりした理由がなければ贈り物をしないことが多く、場合によっては下心があると思われかねません。また、過分な贈り物は相手に負担を与え、かえって迷惑になることもあると心得ておきましょう。

そこで、今回は「外国人に贈り物をする時のマナー」をご紹介します。

■特別な日に贈る

誕生日やクリスマス、結婚、卒業など特別な日に贈り物をするのが一般的です。女性から男性への贈り物は、恋人や家族など親しい関係に限られます。

自分で包装する

日本ではお店の包装のまま贈ることが多く、そのお店の包装がステイタスになる場合もあるくらいです。しかし、海外では自分で包装をし直し、カードを添えるのが一般的です。

■花を贈る

西洋の贈り物の原点は、庭に咲いていた花を贈ることからと言われています。そのため現在でも、男女問わず花を贈るのが一般的で、ちょっとした贈り物には花束がよく使われます。その時は、メッセージカードや名刺を添えると良いでしょう。

お見舞いに花を贈る場合、日本では鉢植えは「寝つく(根つく)」として嫌われますが、外国では問題ありません。ただし、香りのきつい花や、花粉や花弁が落ちて散らかりやすい花を避けるのは万国共通です。しかし、病院によっては感染症やアレルギー予防から、生花の持ち込みを禁止している場合があります。事前に可能かどうかを必ず確認しましょう。

現金を贈る時は配慮が必要

日本では結婚式や葬儀に、相互扶助の精神から現金を贈りますが、西洋にはそのような習慣はなく、お祝いやお悔やみの気持ちはまず言葉や手紙で伝えるのが一般的です。現金を贈るのは相手に失礼になることもあるので、どのような場合でも配慮が必要です。

ホームパーティに招かれたら

個人宅に訪問する時、日本では手土産を持参しますが、外国人ではあまり気にしません。もしパーティに何か持って行く場合でも、手作りのお料理やお菓子は避けましょう。それらは、基本的にホステス(主催者夫人)が用意する物だからです。

かつては後日、お礼の会をしていたようですが、それができない場合は、ホームパーティの前日か当日の午前中に、ホステス宛に花を贈ると良いでしょう。

ワインやシャンパンを贈る

ホームパーティの手土産として、ワインやシャンパン、最近では日本酒も人気があるので持参すると喜ばれます。ただし、イスラム教のようにアルコールを禁じている宗教もあるので、あらかじめ相手に確認するのが基本です。

贈ってはいけない物もある

日本では縁起が良いとされている物でも、外国では忌み嫌われる物もあります。例えば中国では、置時計は葬儀を連想させる不吉な物と思われています。また、西洋では白百合は一般的に葬儀の花とされています。このように花や色なども国によってそれぞれの印象や意味が異なるので注意が必要です。

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